こんにちは、レイレイです。
今日は、あまり人に話したことのない話をします。
相談員10年目の去年、本気で辞めようと思った夜がありました。
その夜、スマホで転職サイトに登録しました。そして今、私はまだ同じ職場にいます。
なぜ辞めなかったのか。なぜ登録したことに意味があったのか。——「辞めたい」と検索してこのページにたどり着いたあなたに、正直なところを書いておきます。
きっかけは、たった一本のクレーム電話だった
その日は、特別しんどい日ではなかったはずでした。
月末の請求作業、ケアマネさんへの照会文書、翌日の送迎ルート調整。いつも通りの“詰まった夕方”です。そこに一本、家族さんからの電話が入りました。
内容は、こちらの連絡不足による行き違い。謝罪して、経緯を説明して、再発防止策をお伝えして、電話を切った頃にはもう19時を過ぎていました。
静かになった事務所で、ふと思いました。
——これ、あと何年続けるんだろう。
怒っているわけでも、泣きたいわけでもない。ただ、心のどこかが「もう無理かも」とつぶやいた瞬間でした。
その夜、スマホで転職サイトに登録した
家に帰って、ごはんを食べて、お風呂に入って、ベッドの上でスマホを開きました。
検索窓に入れたのは「介護 相談員 転職」。
上位に出てきた介護専門の転職サイトを、3つ開きました。登録フォームに、名前、生年月日、資格、今の職場の条件を打ち込む。正直、手が震えていました。今の職場にバレたらどうしよう、という気持ちと、もう戻れないかもしれない、という気持ちが両方ありました。
でも、「登録するだけならタダだし、見るだけでもいい」と自分に言い聞かせて、送信ボタンを押しました。
驚いたのは、そこからの展開の速さです。翌日には担当の方から電話があり、希望条件のヒアリング。数日後には、通勤圏内にある求人情報がいくつも送られてきました。
求人を見て、はじめて気づいたこと
送られてきた求人を1件ずつ見ていって、私は3つのことに気づきました。
① 今の職場の条件は、思っていたより悪くなかった
同じ地域・同じ職種の求人を並べてみると、今の職場の給料・手当・休日数は、真ん中より少し上でした。毎日通っていると「もっとマシな環境があるはず」と思ってしまう。でも、データで並べてみると、私が毎日戦っている職場は、客観的にはそれなりに恵まれていたのです。
② 「辞めたい理由」の正体が、職場じゃなかった
求人票を見ながら、担当の方にこう聞かれました。
「今の職場の、一番しんどいところはどこですか?」
答えようとして、私は固まりました。
給料?——悪くない。人間関係?——ふつう。利用者さん?——むしろ好き。上司?——合う合わないはあるけど、致命的じゃない。
言葉にしようとすると、「毎日の業務量が多すぎて、自分が消耗している」というところに行き着きました。つまり問題は“職場”じゃなくて、“働き方”だった。これは転職しても、同じ職種なら同じことが起きる可能性が高い。
③ 「逃げ道がある」と思えるだけで、だいぶ楽になる
一番大きかったのは、これです。
転職サイトに登録して、求人票を何件も見て、担当者と話して——「いざとなれば、私はいつでも辞められる」と本気で思えるようになった。
すると不思議なことに、職場での出来事の受け止め方が変わったんです。クレーム電話が来ても、理不尽な指示が来ても、「まあ、辞めようと思えば辞められるし」と、少しだけ距離を置いて見られるようになった。
追い詰められているときって、「ここしかない」と思い込むから苦しい。選択肢があると知るだけで、足元が安定します。
結局、私は辞めなかった
結果から書くと、私はあの夜から1年以上たった今も、同じ職場にいます。
辞めなかった理由は3つあります。
- 条件が客観的に悪くなかったから——比較してはじめてわかった
- 原因が職場じゃなく「働き方」だったから——転職しても解決しない
- 「辞められる」と思えた瞬間に、辞める必要がなくなったから——これが一番大きい
そのかわり、あの夜以降、私は仕事の中身を少しずつ変えていきました。AIで書類仕事を減らす。定時で帰る日を意識的に作る。週末はブログを書いて、現場の外にも自分の居場所をつくる。
何も変わらないまま続けていたら、きっとまた同じ夜がやってきた。でも、「いつでも辞められる」という前提で今の仕事を続けるのは、ただ我慢しているのとはまったく違う感覚です。
今「辞めたい」と思っているあなたへ
もし今、あなたが「辞めたい」と検索してここまで読んでくれたなら、伝えたいことが一つだけあります。
今すぐ辞めなくてもいいから、登録だけはしておいてください。
私がそうだったように、登録して求人を見ているうちに、案外「今の職場も悪くないな」と気づくことがあります。逆に、思っていたよりずっといい条件の求人に出会えるかもしれない。どちらの結果でも、「知らないまま消耗し続ける」よりずっとマシです。
介護業界は、他業界にくらべて転職で条件が良くなりやすい業種でもあります。人手不足の中で経験者はどこでも必要とされているし、同じ地域内でも事業所によって待遇差が大きい。“自分の市場価値”を知っておくだけで、明日の仕事の受け止め方が変わります。
介護職向けの転職サービス(登録無料・相談のみでもOK)
最後に
「辞めたい」という気持ちは、弱さではありません。むしろ、自分を守ろうとしているサインです。
無視し続けると、ある日ほんとうに折れます。だから、辞める辞めないはあとで決めていいので、今日だけ、「選択肢を持つ」という一歩だけ踏んでおいてください。
「辞めたい」が消えた日は、選択肢を持った日でした。あなたにもその日が来ますように。
——レイレイ(デイサービス相談員・10年目)
👤 この記事を書いた人
レイレイ|デイサービス生活相談員(11年目)
介護福祉士/兵庫県内のデイサービスで現役勤務
赤字経営のデイサービスを黒字化した経験から、稼働率改善・AI活用・記録業務の時短など、現場で本当に使える工夫を発信中。「教科書には載っていない現場のリアル」をお届けします。


コメント