インスタグラムで「AIを毎日使う3つの理由」を投稿したところ、想像以上の反応をいただきました。
「具体的にどうやって使っているの?」という声に応えて、今回はブログで全部話します。ツールの選び方、操作の流れ、失敗談まで——現役デイサービス相談員がリアルに使っている方法です。
① 職員会議の議事録|45分かかっていた作業が5分に
使っているツール:LINE WORKS AIノート
現在メインで使っているのは「LINE WORKS AiNote」です。録音した音声を自動でテキスト化してくれるうえ、誰が話したかを自動で分けてくれる機能(発話者識別)がついています。
ここが便利なポイントです。
- 発話者を自動識別:複数人が話していても「誰の発言か」を自動で記録してくれる
- 無料プランあり:月30分まで無料で使える(職員会議1〜2回分の目安)
- セキュリティ認証取得:ISO/IEC 27001などの国際セキュリティ認証を取得しているため、法人利用でも安心
- 有料プランは月1,440円〜:100分/月のAI処理が可能なスタンダードプランあり
ただし無料枠は月30分と限られているので、毎週の会議を全部処理するには有料プランへの移行が必要になります。まず無料で試してみて、使えそうなら検討するのがおすすめです。
録音データをAIに渡す2つの方法
- パターンA:スマホアプリで録音 → Googleドライブに保存 → PCでファイルを開いてAIに読み込ませる
- パターンB:スマホ内でテキスト化 → テキストファイルをダウンロード → スマホの生成AIに直接投げる
どちらも「録音 → テキスト → AI」という流れは同じです。
セキュリティについて正直に話します
会社のスマホにはAIアプリを入れられない職場も多く、現状は個人スマホで対応しているケースが多いです。これはセキュリティ面でリスクがあります。
より安全なのは、企業が提供するクラウド型・アプリ型サービスの活用です。「ミルモレコーダー」「ノーマン」などは介護現場向けに設計されているため、ITリテラシーのばらつきがある職場でも安心して導入しやすいと思います。
プロンプトはシンプルでOK。過去ファイルが最強の指示書
以前は細かいプロンプトを設定しないと精度が出ませんでしたが、今の生成AIはシンプルな言葉で十分な出力が期待できます。
おすすめは過去の議事録ファイルをAIに読み込ませる方法です。「このファイルと同じ構成で今回の議事録を作って」と伝えるだけで、フォーマットを揃えた議事録が出来上がります。プロンプトを考える手間が省けます。
議事録の残し方、2パターン
- レジュメ追記型:既存のレジュメファイルに議事録内容を追加していく
- 議事録単独ファイル型:議事録だけを独立したファイルとして残す
個人的には後者をおすすめします。早くて完結しやすい。
② ケアマネへの照会文書|「早書き→AIで整える」が正解な理由
FAXとAIが共存する、介護現場のリアル
担当者会議が対面では難しい場面で、ケアマネジャーから照会文書が届くことがあります。
まず試したのは、介護ソフトからその方の半年分のケース記録・体重・バイタルをPDFで出力してAIに投げ、「ケアマネジャーへの報告書を作成して」と指示する方法です。自動でまとめてくれます。
ただし問題があって、文書が長くなりすぎてFAXの返答欄に入りきらないのです。AIで作ったものをFAXで返す——新旧の技術が共存する、介護現場ならではのもどかしさです。
一番効率的な方法
- AIがまとめてくれた情報を読み、相談員として「今この方の課題はどこか」を頭の中で整理する
- 伝えたいことを箇条書きで書く(4〜5行程度)
- Geminiに「FAXの返答文書として丁寧に整えて」と修正を依頼する
ゼロからAIに書かせると文章に違和感が出やすいですが、自分の言葉が土台にあると、AIが整えてもぐっと自然な仕上がりになります。
「緊急ではないが共有したい」ニュアンスの表現にも使える
体調変化のある方のケアマネへの報告で、緊急ではないけれどきちんと伝えたい場面があります。これまでは電話で語気やトーンで伝えていましたが、デイもケアマネも忙しくてタイミングが合わないことが多い。
テキスト報告の場合、「緊急」「要経過観察」「状況共有」「順調の報告」など、ニュアンスを文章で表現するのに時間がかかっていました。今はAIに「〇〇なので状況を共有したい、というニュアンスで」と伝えるだけで、素早く正確に表現できます。
ケアマネ・ご家族・支援者が同じグループに入っているLINEへの投稿など、読み手が複数の場面での繊細な言葉の調整も得意です。
③ キャンセル理由の集計・報告|精度100%になるまでの失敗談も話します
そもそも、なぜ集計が必要か
毎日、登録人数・実利用人数・休んだ人数・キャンセル理由を記録しています。月末・月初に上司へ稼働状況をメールで報告するために、これを集計する必要があります。以前は手でカウントしていました。
ChatGPT登場から試行錯誤の歴史
ChatGPTが出てきたころからエクセルのデータをコピペして集計してもらうようになりました。「マイGPT」や独自のプロンプトを作って効率化も試みましたが、集計の数字がずれることがほとんどで、実用には至りませんでした。
ところが最近、Geminiの一時チャットで試してみたところ——ほぼ100%の精度で集計できるようになっていました。
操作は本当にシンプル
- エクセルの数値が入っている部分を選択してコピー
- Geminiの一時チャットに貼り付け
- 「キャンセル理由を集計して」と送るだけ
表ごとAIが読み込んでくれます。5〜10分かかっていた集計が数秒で完結します。
一時チャットを使う理由
キャンセル記録には利用者の姓名が含まれるため、履歴が残らない「一時チャット」を選択しています。個人情報の扱いには十分な注意が必要です。
大前提:日々の記録がなければ使えない
この方法が機能するのは、毎日キャンセル理由を記録し続けているからです。データがなければAIは何もできません。日々の記録の積み重ねが、AI活用の土台になっています。
まとめ
AIは「ゼロから作る」より「自分の言葉を整える」ために使うのが正解——インスタで伝えたこのメッセージ、ブログで全部話せました。
現場での試行錯誤、失敗、セキュリティへの配慮、そして今も残るFAXとの共存。介護現場でAIを使うということは、こういう現実の中で工夫し続けることだと思っています。
一つでも「やってみようかな」と思えるものがあれば、ぜひ試してみてください。



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