こんにちは、レイレイです。
ケアプランデータ連携システムが、2027年1月(予定)に「介護WEBサービス」へ引っ越すことになりました(くわしくはこちらの記事)。すると、次に出てくるのが「そもそも介護WEBサービスって何?」という疑問です。
この記事では、厚生労働省と国保中央会の資料をもとに、介護WEBサービスで何ができて、事業所は何をすればいいのかを、図にしてまとめました(2026年10月20日時点)。
介護WEBサービスって、ひとことで言うと?
市町村が持っている介護保険の情報を、事業所がネットで見たり、届け出を送ったりできる窓口です。正式な名前は「介護保険資格確認等WEBサービス」。土台になっている「介護情報基盤」の、事業所向けの入口にあたります。

流れを言葉にすると、こうなります。
- 市町村が、介護保険証・負担割合証・要介護認定の情報などを「介護情報基盤」に入れる
- 事業所は、介護WEBサービスから、担当している利用者さんの情報を見る。居宅サービス計画作成依頼届出などは、ここから市町村へ送れる
- ご本人は、認定を申請するときに「情報を共有してよい」と同意する。事業所は、本人確認をしてから見る
運営しているのは国保中央会(国民健康保険中央会)です。ケアプランデータ連携システムと同じところです。
何が見られる?居宅とデイで違う?
見られる情報は、事業所の種類と職種で違います。主なものを早見表にしました。

いちばん身近なのは、介護保険証・負担割合証・限度額認定証と、認定の進み具合です。デイでも見られます。「負担割合が変わったか」「区分変更の結果は出たか」を、ケアマネさんやご家族に聞かなくても確かめられるようになります。
ただし、見られるのは本人確認をして、サービスを続けている利用者さんの分だけです(サービスを続けているかは、請求の記録で判断されます)。地域の誰の情報でも見られる、というものではありません。
公式の図では、どう説明されている?
厚生労働省の資料では、介護情報基盤を使った仕事の流れが、次の4つに分けて描かれています。

- 情報を入れる:市町村が、保険証・認定・住宅改修などの情報を基盤に入れる。ケアプラン(令和8年度下期めど)とLIFEの情報(一部)も入る
- 情報を見る:事業所が本人確認をして、情報を照会・取得する
- 市町村へ送る:居宅サービス計画作成依頼届出、主治医意見書など
- 審査会の資料を送る:市町村から認定審査会の委員へ
いつから使える?

介護情報基盤は2026年4月に動き出しましたが、全国いっせいではなく、市町村ごとに順番に始まります。厚生労働省の資料(2026年3月4日時点)では、使い始める市町村は2026年11月ごろから増えはじめ、本格運用の2028年4月時点で、自治体の約79%(被保険者では約67%)が使い始める見込みです。
つまり、介護WEBサービスに登録しても、自分の地域の市町村がまだ始めていなければ、見られる情報は出てきません。自分の市町村がいつ始めるかは、介護情報基盤ポータルの「市町村の対応状況」で確かめられます。
一方、ケアプランデータ連携の引っ越しは、市町村の開始時期とは関係なく、2027年1月(予定)に全国でいっせいです。ケアプランデータ連携を使っている事業所は、地域にかかわらず登録が必要です。
利用者さんの同意と本人確認は、どうする?
同意は「包括同意」
ご本人の同意は、事業所ごとに取るのではなく、要介護認定の申請のときに、市町村が申請書でまとめて取ります(包括同意)。一度同意すると、その後に入る情報も含めて共有できるようになります。
- 2026年4月1日以降の申請から、新しい様式の申請書で包括同意になる
- 2026年3月31日以前の古い様式での同意は、包括同意にはならない
- 次の申請までのあいだは、事業所が介護WEBサービスで同意を登録できる(取り消しもできる)
本人確認は、カードでも、保険証の内容でも
事業所が情報を見る前には、本人確認が必要です。やり方は2つあります。
- マイナンバーカードを読み取る(カードリーダーと、専用のアプリを使う。カードの健康保険証利用の登録がすんでいることが前提)
- カードをかざせない方は、介護保険証に書かれている内容を入力する
マイナンバーカードを持っていない方、カードを使うのが難しい方でも、介護保険証で進められます。
事業所の登録は、どうやる?

登録に使うのは、国保連への請求で使っている電子請求受付システムのID(KJで始まるもの)とパスワード、電子証明書を入れたパソコン、電子請求受付システムに登録したメールアドレスの3つです。そろっていれば、登録は数分で終わると案内されています。
登録すると、アカウントは3種類に分かれます。
| アカウント | 使う人 | できること |
|---|---|---|
| 事業所ユーザ | 最初に設定する人 | 初期設定・アカウントの管理 |
| 管理者ユーザ | 管理者・相談員など | 一般ユーザを作る・利用者さんの情報を登録する |
| 一般ユーザ | 現場の職員 | 利用者さんの情報を確かめる |
ログインのたびに、メールかSMSに届く確認コードを入れます。IDとパスワードが分からないときは、電子請求受付システムで再発行できます。ただ、メールアドレスを登録していないと郵送になり、数日から1週間かかるので、早めに確かめておくと安心です。
お金はかかる?助成金は?
介護WEBサービスの利用料はかかりません(介護保険最新情報 Vol.1529)。かかるのは、カードリーダーや、パソコンの設定などの費用です。
この費用には、国の助成があります(令和8年度)。
| 事業所の種類 | カードリーダー | 助成の上限(税込) |
|---|---|---|
| 訪問・通所・短期滞在系(デイなど) | 3台まで | 6.4万円 |
| 居住・入所系 | 2台まで | 5.5万円 |
| その他 | 1台まで | 4.2万円 |
- 対象:カードリーダーの購入と、介護情報基盤につなぐための設定のサポート(ケアプランデータ連携の接続サポートと一緒に受ける場合も対象)
- 対象になるのは2026年4月1日以降に買ったもの・受けたサポート
- 申請の受付:2026年5月7日〜2027年3月12日(予定)。介護情報基盤ポータルの「各種申請」から
- ひとつの事業所で複数のサービスをしていれば、サービスの種類ごとの上限を合計できる
なお、ネットで見かける「上限55万円」などの数字は、主治医意見書を送る医療機関向けの助成です。事業所向けとは別ものなので、まちがえないようにしてください。
まちがえやすいところは?
- LIFEの入力をする場所ではありません。介護WEBサービスでは、LIFEの情報を「見る」だけ。入力や提出は、今までどおりLIFEで
- 電子請求とも別のものです。電子請求受付システムのIDは、登録のときの「鍵」として使うだけ
- 誰の情報でも見られるわけではありません。本人確認をして、サービスを続けている利用者さんだけ
- 市町村が始めていないと、見られる情報は出てきません。ただし、ケアプランデータ連携のための登録は、地域にかかわらず必要
デイの相談員として、どこが楽になりそう?
私がいちばん期待しているのは、「負担割合証は変わっていませんか」「区分変更の結果は出ましたか」の確認です。デイでは、ケアマネさんに電話したり、ご家族に証のコピーをお願いしたりして確かめることが多いと思います。これが画面で見られれば、月初の請求前のばたばたが少し減るはずです。
一方で、見られるのは本人確認をした方だけで、市町村の開始時期にも左右されます。全員分がすぐに見られるようになるわけではないので、しばらくは今のやり方と並べて使うことになりそうです。
まとめ
- 介護WEBサービスは、市町村の介護保険の情報を事業所が見たり、届け出を送ったりする窓口(介護情報基盤の入口)
- デイでも、保険証・負担割合証・認定の進み具合などが見られる。見られるのは本人確認をした、サービスを続けている利用者さんだけ
- 市町村ごとに順番に始まり、2028年4月に本格運用。ケアプランデータ連携の引っ越しは2027年1月(予定)に全国いっせい
- 同意は認定申請のときの包括同意。本人確認はマイナンバーカードか、介護保険証の内容の入力
- 利用料はなし。カードリーダーなどには助成(デイなどは上限6.4万円・2027年3月12日まで予定)
調べた資料(2026年10月20日に確認)
- 厚生労働省「第3回 介護情報基盤に係る自治体説明会」資料(令和8年3月17日)
- 厚生労働省 介護保険最新情報 Vol.1497(令和8年4月28日)介護情報基盤の活用のための助成
- 厚生労働省 介護保険最新情報 Vol.1529(令和8年7月29日)ケアプランデータ連携システムの統合
- 介護情報基盤ポータル(国保中央会)
- ケアプランデータ連携システム ヘルプデスク
図のうち、厚生労働省の資料の図は、公共データ利用規約(第1.0版)に沿って出典を示して掲載しています。そのほかの図は、上の資料をもとにデイの豆知識が作成したものです。制度の内容は変わることがあるので、手続きの前には公式の最新情報を確かめてください。
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