2025年・2026年の夏は、観測史上の最高気温を更新し続け、屋内でも熱中症で救急搬送される事例が連日ニュースに。デイサービスは「ご利用者を冷やすこと」に意識が集中しがちですが、入浴介助・送迎・厨房・機械浴室で働く職員側こそ熱中症リスクが極めて高いのが現実です。この記事では、11年目の現場感覚から、職員の命を守る環境整備とすぐに使える工夫をまとめました。
こんにちは。兵庫県内のデイサービスで生活相談員11年目のレイレイです。赤字デイを黒字化した経験から、現場で本当に効く環境改善・コスト対策をブログで発信しています。
なぜデイサービス職員は熱中症リスクが高いのか
- 入浴介助:脱衣所・浴室は湿度90%超の高温環境。サウナ並みの中で持ち上げ・移乗動作を行う
- 送迎:直射日光の駐車場で車内待機、リフト操作、車椅子の押し引き
- 機械浴室の清掃:閉鎖空間で高温・湿気・薬剤臭が同時発生
- 厨房・配膳:火気・湯気で局所的に40℃超
- レクの盛り上げ役:声を出し続けて発汗が止まらない
「ご利用者の体調を見るのに精一杯で、自分の不調に気づくのが遅れる」——これが現場で実際に起きている熱中症のパターンです。
環境整備|事業所として絶対にやるべき3つ
① 入浴介助エリアの空調強化
脱衣所にスポットクーラー or 業務用扇風機を設置するだけで、職員の体感温度は劇的に変わります。浴室から出る直前の「熱気の逃げ道」を作るのがポイント。換気扇+サーキュレーターで強制換気の流れを作りましょう。
② 送迎車のプレクーリング
出発10分前にエンジンとエアコンをかけ、車内温度を下げてから職員が乗り込む運用を。直射日光下の車内温度は5分で50℃を超えます。アイドリング規制との兼ね合いは、各事業所のローカルルールに従ってください。
③ 給水ステーションを職員動線に置く
「休憩時間まで水分補給を我慢する」のは絶対NG。事務所だけでなく、脱衣所手前・厨房入口・玄関にもボトル&経口補水液を常備。動線上にあって初めて手に取られるのが現場のリアルです。
個人でできる対策|現場で実際に使える工夫
- ファン付きベスト:入浴介助以外の場面で軽量タイプを着用(バッテリー1個でほぼ1日もつ)
- ネッククーラー(PCM素材):冷凍庫不要・繰り返し使えるタイプが現場では便利
- 経口補水液パウダー:個包装をエプロンポケットに常備(500mlペットボトルに溶かして即使える)
- 塩分タブレット:午前と午後の休憩時に1粒ずつ。汗で塩分が抜ける現場では水だけでは不十分
- 替えの肌着を多めに:濡れた肌着を着続けると気化熱で体温が下がりすぎる時間帯がある
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「声かけ文化」が一番の予防策
機材も大事ですが、現場で一番効くのは職員同士の声かけです。
- 「水分とった?」を10時・12時・14時の3回ルーティンに
- 顔色・汗の出方を観察し、ぐったりした表情の職員には強制的に休憩を取らせる
- 朝礼で「今日の最高気温・湿度」をホワイトボードに書く(WBGT値もあれば理想)
- 「無理しないで休む」を管理者から発信し続ける(黙っていると現場は無理する)
夏季の運用ルール例
- WBGT値28以上:屋外活動(送迎以外の外出レク)原則中止
- WBGT値31以上:屋内でも激しい運動レクは避け、座位中心に
- 入浴介助は2人1組ローテーションを基本に、連続30分以上の従事を避ける
- 送迎前後の駐車場点検は朝の涼しい時間帯に集約
- 休憩室の温度は26℃設定、戻ってすぐ汗が引く環境を維持
サーキュレーター・エアコンとセットで考える
職員の熱中症対策は、ご利用者向けの空調対策とセットで考えると効率的です。フロアにサーキュレーターを正しく配置すれば、エアコンの効きが2割上がり、職員の体感温度も同時に下がります。詳細は「あわせて読みたい」のサーキュレーター導入ガイドをご覧ください。
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👤 この記事を書いた人
レイレイ|介護現場16年目・生活相談員11年目
介護福祉士/兵庫県内のデイサービスで現役勤務
赤字経営のデイサービスを黒字化した経験から、稼働率改善・AI活用・記録業務の時短など、現場で本当に使える工夫を発信中。「教科書には載っていない現場のリアル」をお届けします。



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