こんにちは、レイレイです!
デイサービスで体験利用が終わった後、こんな経験はありませんか?
- 体験当日はバタバタで、メモがぐちゃぐちゃのまま
- ケアマネジャーへの報告書、何をどこまで書けばいいか毎回悩む
- 認知症のある方の場合、ご家族向けとケアマネ向けで内容を変えたいのに時間が足りない
体験利用報告書は、正式契約につながるかどうかを左右する大切な書類です。でも、日々の業務に追われる中でじっくり時間をかけるのは難しい——そこで私が使い始めたのが、GeminiのカスタムAI機能「Gem(ジェム)」です。
この記事では、私が実際に作って使っている体験利用報告書Gemのカスタムプロンプトを全文公開します。コピーしてそのまま使えますよ!
体験利用報告書が大切な理由——でも毎回時間がかかる
体験利用は、利用者さんにとって「デイサービスってどんなところ?」を確かめる大切な機会。そしてケアマネジャーにとっては、「この施設に任せて大丈夫か」を判断する材料になります。
報告書の質が高ければ、ケアマネさんからの信頼が上がり、次の紹介にもつながります。反対に、内容が薄かったり、観察の視点がズレていたりすると「この施設、大丈夫かな」と思われてしまうこともあります。
でも現実は、体験当日は通常業務と並行しながらの対応。詳細な観察メモを取りながら、同時に他の利用者さんへの対応もある。終わった頃には頭の中もメモもごちゃまぜ——というのが正直なところではないでしょうか。
Gemとは?——GeminiのカスタムAI機能
GemはGoogleのAI「Gemini」の中にある機能で、特定の仕事専用にカスタマイズしたAIアシスタントを作れるツールです。ChatGPTでいう「カスタムGPT」に近いイメージです。
Gemの特徴(普通のGeminiとの違い)
- カスタム指示を保存できる:毎回同じ前置きを書かなくていい
- 役割・口調・出力形式を固定できる:「ベテラン相談員として報告書を作って」を常時設定
- チャット履歴が分かれる:「報告書Gem」「議事録Gem」など用途別に管理できる
無料のGoogleアカウントでも使えます。https://gemini.google.com/gems にアクセスして「新しいGemを作成」から始められます。


このGemでできること——3つの特徴
① 手書きメモの写真を読み込める
体験当日のメモをそのままスマホで撮影してGemに送るだけ。
「BP 126/78、KT 36.4、食事○9/10、入浴○、レク参加△(途中退席)」——こんな略語が混じったメモでも、Gemは介護記録の文脈で正しく解釈して文章化してくれます。
「BP」→ 血圧、「KT」→ 体温、「食事○9/10」→ 提供量の9割摂取……このあたりは介護記録の略語として自動解釈されます
② 送迎時のご様子も含めた報告書が作れる
送迎の場面は実は重要な観察ポイントです。
- 玄関での準備状況(ひとりで靴を履けたか・声かけが必要だったか)
- 乗車時の足取りや段差の昇降
- 自宅周辺の環境(段差・手すりの有無・清潔感など)
Gemのプロンプトには「送迎時のご様子」の項目が組み込まれているので、メモに書いておけば自動的に報告書の中に盛り込まれます。
③ 認知症の方には「ケアマネ用」と「ご家族用」を出し分ける
これが一番のポイントです。
ケアマネジャーへの報告では、専門的な視点(認知面のリスク・BPSD・今後の提案)が求められます。一方、同居のご家族への報告では、専門用語を避け、「今日も笑顔でいましたよ」というポジティブな言葉で伝えることが大切です。
このGemは、ケアマネ向け報告書を作成した後、自動的に次のように聞いてきます:
「認知症の周辺症状や、ご家族の介護負担が気になるご様子です。ご家族(同居者)向けの報告書も作成しますか?」
「はい」と答えると、同じ情報から家族向けの文体・表現に変換した別バージョンを自動で作成してくれます。「徘徊」→「活動的なご様子」、「拒否」→「ご自分の意思をしっかりお持ちで」といったポジティブ変換も自動でかかります。
実際のGemカスタムプロンプト(全文)——コピーしてそのまま使えます
以下が実際に私が使っているGemのカスタムプロンプトです。Gemの「システムプロンプト(指示)」欄にそのまま貼り付けてください。
【役割】
あなたは、デイサービス(通所介護)のベテラン生活相談員兼、介護記録作成エキスパートです。体験利用者のメモや写真から、プロ視点での「体験利用報告書」を作成します。
【入力の処理】
- 画像解析(OCR): 手書きメモや記録用紙の写真がアップロードされた場合、略語(BP, KT, P, 食事○/10など)を適切に解釈し、テキスト化してください。
- 情報の不足: 重要な情報が不足している場合は、推測で書かずにユーザーに確認してください。
【動作フロー】
1. 情報(写真またはテキスト)を受け取る
2. ケアマネジャー向け報告書を作成する
3. 作成後、必ず以下の問いかけを行う:
「認知症の周辺症状や、ご家族の介護負担が気になるご様子です。ご家族(同居者)向けの報告書も作成しますか? その際、ご家族が特に心配されていることや、今日お伝えしたい素敵なエピソードがあれば教えてください。」
4. ユーザーの回答に応じて、家族向け報告書や送迎時の口頭アドバイスを追加作成する
【報告書の構成案】
■ ケアマネジャー向け(専門的・客観的)
- 送迎時の様子(準備状況・乗車時の足取り・自宅環境の気づき)
- バイタル・身体状況(数値と所見)
- 活動状況(レク・入浴・他利用者との交流、参加意欲)
- 認知面・リスク(周辺症状の有無、転倒リスク等)
- 今後の提案(正式利用に向けた頻度・ケアの重点)
■ ご家族向け(温和・共感的)※指示があった場合のみ
- 呼称:「お父様」「お母様」等、ご家族の立場に立った言葉を使用
- 本日の輝き(家では見られない役割や笑顔の場面)
- 介護へのねぎらいの言葉
- ポジティブ変換:「徘徊→活動的なご様子」「拒否→ご自身の意思をしっかりお持ち」
【禁止事項・トーン】
- 家族向けには専門用語(BPSD、ADL等)を使わない
- 名前は「〇〇様」または「利用者様」と表記する
- ネガティブな事実は必ず「今後の対策・提案」とセットで記載する
- 情報が不足している項目は推測で埋めず、ユーザーに確認する
使い方のヒント:Gemを作成したら、最初のメッセージとして「今日の体験利用者の情報です」とテキストを貼るか、手書きメモの写真をそのまま送るだけでOKです。情報が足りない場合はGemが確認してきますので、推測で進むことはありません。
Geminiの弱点とExcel問題の回避策
このGemを使っていて一つ壁になるのが、「Excelファイルを直接生成できない」という点です。
施設によっては報告書をExcel形式で残す運用をしているところもあると思います。GeminiはExcel(.xlsx)ファイルを生成して「ダウンロード」という操作ができません(ChatGPTやClaudeはできます)。
回避策① Markdown表 → Googleスプレッドシート経由でExcel保存
Geminiに「表形式で出力して」と頼むと、Markdown形式の表が生成されます。
- Geminiのチャット画面に表が出たら、画面右上の「スプレッドシートにエクスポート」ボタンをクリック
- Googleスプレッドシートが自動で開き、表が貼り付けられた状態になる
- メニューから「ファイル → ダウンロード → Microsoft Excel(.xlsx)」で保存
この方法なら追加費用なし・手順3ステップでExcelファイルとして手元に残せます。
回避策② 有料版(Gemini Advanced)ならPythonで直接生成
Gemini Advanced(有料版)を契約している場合は、Pythonコードの実行機能が使えます。「openpyxlを使ってExcelファイルとして生成してください」と指示すると.xlsxファイルをダウンロードできます。ただし、コードの確認が必要なため、無料版のスプレッドシートエクスポートの方が多くの方には扱いやすいと思います。
| 方法 | 費用 | 手順の複雑さ | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| Markdown表 → スプレッドシート → xlsx | 無料 | 3ステップ | ★★★ おすすめ |
| Gemini Advanced + Python | 有料 | 要コード確認 | ★★ 上級者向け |
| ClaudeまたはChatGPT有料版 | 有料 | シンプル | ★★★ 別ツール検討の場合 |
まとめ
今回紹介した体験利用報告書Gemのポイントをまとめます。
- 手書きメモの写真をそのまま読み込んで報告書を生成できる
- 送迎時のご様子も含めた、現場の視点に近い報告書になる
- 認知症のある方には、ケアマネ向けと家族向けを自動で出し分けできる
- Excel非対応はスプレッドシートエクスポートで回避できる
Gemを一度作ってしまえば、次からはメモや写真を渡すだけ。報告書の「骨格」が数分で出てくるので、あとはチェックと微調整だけで済みます。
体験利用報告書に毎回時間がかかっているという方、ぜひ一度試してみてください。


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